リフォーム資金を親から借りると贈与?!親子関係を崩さないための重要なポイント

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リフォーム資金を親から借りる方法とその注意点

いざ、リフォームを行いたいと考えても、やはり悩みの種はお金のことです。

我が家を購入した時からリフォームや修繕を考えて月々リフォーム資金を積立しておけばいいのですが、生活費や子供達の教育費、車の維持費等の毎月の出費を考えると何年も先のリフォームや修繕費までお金を回すのは難しいものです。

リフォームローンを組むのも一つの方法ですが、一番身近な親からお金を借りることも一つの手段として検討してみましょう。

  • いい歳になって親に借金なんて…
  • 親に頭を下げたくない…
  • お願いしたってどうせ貸してくれないよ…

なんてあきらめていませんか?

親の立場からすると、子供から素直にお願いされると放っておくことはできません。一層深い親子のコミュニケーションが取れ、関係がより深くなることもあります。

この記事では、親子関係を崩すことなく、リフォーム資金を借りる方法と税務上のルールについてわかりやすく説明します。

親にお金を借りるための効果的な方法

親にお金を借りる際に、どのように進め、どのように話せばいいかをまとめました。

親も子供が可愛いものです。素直にお願いされると「なんとか助けたい!」と思うでしょう。

しかし、親だから当たり前だろうと安易な気持ちでいると、いくら親でも「NO!」の返事が返ってくることもあります。

親から上手に借りるために以下の事項を参考にしてください。

直接会ってお願いする

親からお金を借りる際には、直接会ってお願いすることが大切です。実家に帰り、話があるからと言っていきなりお金を貸して欲しいと言われても、親も心の準備ができていません。

実家に帰る前に「自宅のリフォームを考えている。お金を貸して欲しい。詳しくは週末帰って話すので聞いて欲しい」と電話で下話をしておくことがベストです。

最近は連絡をLINEやメールで済ませることが多いですが、大切なことは電話で直接話すようにしましょう。

お金を借りたい目的と理由を明確にする

いきなり「自宅のリフォームを行いたいから〇〇万円貸して欲しい」と伝えるだけではなく、リフォームの理由や目的、具体的なプランなどを説明しましょう。

親にとっても大切なお金です。無駄に使いたくありません。

リフォームを行う目的や理由を具体的に伝えましょう。

例えば、

  • 新築から約20年経ち、屋根の修繕を行わないと雨漏り等が発生し、もっと大きな費用がかかる。
  • 子供(親から見れば孫)が高校生になるので、それぞれの部屋を作りたい。
  • 子供も独立したので、老後に備えてバリアフリーにリフォームする。
  • 現在なら省エネ・エコのためのリフォームで補助金対象になっている。

など、適切な理由を伝えることで、親も納得しやすくなります。

借りたい金額を明確に伝える

お金を借りる際には、具体的な金額を伝えます。全体のリフォーム費用が〇〇万円の見込みで、だいたい〇〇万円借りたいなどの曖昧な金額では最終的な了解は得られません。

2〜3社のリフォーム会社から見積もり書や概要のプランを受け取り、金額の根拠と透明性を持たせることが大切です。

全体の金額に対して自己資金が〇〇万円、銀行からの借入が〇〇万円可能なので、残りの〇〇万円を借りたいという具体的な話ができるよう準備しましょう。

借りたお金の返済条件を明確にする

いくら親でも、借りたお金は返さないと関係がギクシャクします。

返済計画や返済期限等の条件をはっきりさせましょう。返済条件においても収入額と支出額を明確にし、借りたお金は毎月〇〇万円返済できることを具体的に説明しましょう。

親に対しても、借りたお金の確実な返済はご自身の信用を保つことになります。後述する税金対策上でも「借用書」を必ず作成し、双方が確認して署名捺印し、保管しておきましょう。

贈与税等の税金について

親から借金は課税対象になるのか?

贈与税は、人から財産をもらったときに課税される税金です。親からお金を借りても贈与になるのか疑問に思うかもしれません。

国税庁のホームページには、

親と子、祖父母と孫などの特殊な関係での金銭貸借は、その貸借が真に金銭の貸借であると認められる場合、借入金そのものは贈与にはならないとあります。

しかし、無利子などの場合には利子に相当する金額が贈与として扱われることがあります。実質的に贈与であると判断される場合もあるため、注意が必要です。

贈与にならないための対策

親からお金を借りて贈与税がかからないようにするにはどうすればいいのでしょうか?以下の対策を講じましょう。

  • 借入の証を残す:必ず借用書を作成し、金利を決めて借用書に明記、お金の受け取りは銀行を通し、約束した返済を守るなどの証を残しましょう。
  • 金額を110万円以下にする:1年間の贈与金額が基礎控除額の110万円を超えないように抑えることで、贈与税がかかりません。

適正に処理を行なっておくことのススメ

親子間の個人取引だからといって税務署に知られないだろうと安易に考えないでください。

税務署もプロです。調査に入られて知らなかったでは済みません。適正に処理を行うことで、控除額内での処理や減税対策も行えます。専門家に相談することもおすすめします。

相続税法にも関わる場合がありますので、大きな金額の借入は専門家に相談しましょう。

親以外の親戚に借りた場合はどうなるの?

親や祖父母からの贈与は特別贈与財産と呼ばれます。直系尊属以外の親戚からの贈与は一般贈与財産と呼ばれ、税率や控除額が異なります。直系尊属からの贈与の方が税額は安くなります。

税の専門家に直接聞いてみよう

ネットや書籍を調べてもわからないことが多いです。税の専門家に直接問い合わせることをおすすめします。

専門家からの回答で安心して手続きを進められます。税金に詳しい専門家や窓口を早めに知っておくと、いざという時に慌てずに対応できます。

借用書の作成を行う

親から借り入れるお金を贈与として税務署に判断されないためにも、借用書の作成は重要です。ここでは、借用書の作成方法を説明します。

借用書の書き方

借用書の書き方のポイントを説明します。

  1. 借入金額の記載:基本的に漢数字を使用します。
  2. 日付の記載:お金を受領した日を記載します。
  3. 返済期日の記載:返済する期日を記載します。
  4. 返済方法:基本的に銀行振込とし、銀行名や口座番号などを記載します。
  5. 収入印紙を貼る:1万円以上の借用書には収入印紙が必要です。きちんと貼って、消印も忘れないようにしましょう。
  6. 署名捺印:借用書はパソコンで作成するのが一般的ですが、最後の署名部分の住所と連絡先、氏名はボールペンで手書きサインし、正式な印鑑を使いましょう。

借用書の保管場所と期間

借用書は正本を貸主が保管します。正本をコピーして借主も保管することが大切です。

もしくは正本を2部作成し、貸主と借主それぞれが保管することも可能です。

作成した借用書は、安全な場所に保管し、一定期間保管しておきましょう。

返済が終わった場合は、貸主から借用書の正本を返却してもらいます。

保管期間は確定申告の書類関係の保管期間が7年となっているので、返済完了後7年を目安に保管しましょう。

借入が決まり、その後の対応

無事に親からお金を借りることが了承された後の適正な流れについて説明します。

借入るお金を受け取る

お金を受け取る方法は、現金ではなく銀行振り込みを利用します。銀行の入金確認ができたら、すぐにお礼の連絡を電話や直接会って伝えることが大切です。

約束通りの返済を行う

返済計画に従い、約束の期日までに毎月必ず返済を行うことが親子間の信頼につながります。

返済も銀行振込を利用しましょう。毎月手数料がかかっても、インターネット銀行を使えば振り込み手数料が無料になる方法もあります。

どんな形でも返済を行なっている証拠を残すことが大切です。

住宅購入の贈与税の控除について

参考までに、住宅購入する場合の贈与税の非課税措置について説明します。

親や祖父母等の直系尊属から住宅購入やリフォームのために贈与を受ける場合、非課税限度額が大きく引き上げられます。

例えば、省エネ・耐震構造・バリアフリー等の住宅を購入する場合は1000万円、その他の住宅の場合は500万円となっています。

ただし、適用できる要件がありますので、相続税法との関係も考慮し、専門家に相談することをおすすめします。

まとめ

多くの方は、親にお金を借りることに抵抗があるかもしれません。

もちろん貯金に余裕があり、銀行からのリフォームローンを組むことで解決できれば問題ありませんが、住宅ローンや子供の学費の支払いがあり、家計が火の車の家庭も多いでしょう。

親としても家計が苦しいことは理解していますので、素直な気持ちで頼りにされると、少しでも力になりたいと思うものです。

借りるということは親の話を聞き、感謝することが大切です。しかし、借用書を作成し、返済も約束通りに行うことで、税制面でも親に対しても胸を張って対応することができます。

将来的には相続の関係も出てきますので、税務関係の専門家と相談することをおすすめします。


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