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リフォームを計画し、家族とも話を進めているが、リフォーム会社をどうやって探して、選べばいいの?と思いますよね。

「リフォーム会社なんてどこでも同じ。プロなんだからどこに頼んでもちゃんとやってくれる。インターネットの時代なんだから、ネットで探せばすぐに見つかるよ。」
なんて簡単に思っていては、大事な財産を守ることはできません。

えごう はるひこ
約40年の建設業界経験を持ち、設計・施工・営業を含む幅広い分野に従事。建築士、宅建士、FPなどの資格を活かし、専門の知識と経験をもとに役立つ情報をブログで発信しています。
リフォーム会社選びの3ステップ

これからお話しする、リフォーム会社の見つけ方、選択の仕方について大きく3ステップで説明しますので、よく理解していただき、一歩ずつ確実に前に進んでいきましょう
ステップ1 リフォーム業界を知り、めぼしいリフォーム会社10社を選ぶ
リフォーム業界には大きく分けて5つの分類があります。それぞれにメリット・デメリット、得意・不得意がありますので、考えているリフォームに合った分野をよく理解して、参考にしてください。
リフォーム業界の5分類
ハウスメーカー
ハウスメーカーは新築住宅だけでなく、関連会社でリフォームを行なっている。
我が家を新築したハウスメーカーなら、構造や仕組みを理解しており設計図も保管されているので、間取り変更等の大掛かりなリノベーションにも対応が可能です。
しかし、全国展開しているようなハウスメーカーは広告宣伝費や中間マージンなどが上乗せされるので、コストが高めです。
新築住宅を建築する際にも、将来のリフォームを視野に入れてアフターフォローが万全のハウスメーカーを選びたいですね。
設計事務所
コスト面も大事だが、やっぱりデザインと機能性、独創性にこだわりたいなら、リフォームも対応する建築設計事務所が得意とする分野です。
建物に対する耐震や断熱、換気等の性能面や高齢者のためのバリアフリー等の専門知識も豊富なので安心できます。
設計事務所でデザイン等の設計を行い、施工はリフォーム工事の専門業者にて行われることが多く、契約・支払いは別々に行われます。
設計図通りに施工や品質の確保ができているか、監督・指導も行いますので安心です。
建築に関する知識が全くない、わからない、相談に乗って欲しいなどの要望にも対応してくれる設計事務所もありますので活用するのも方法です。
リフォーム専門会社
リフォーム専門会社は、リフォームに関する知識と経験が豊富です。会社の規模、得意な工事、会社の方針等がそれぞれ特色を持っています。
- 家全体:間取り変更・全面改修・防音工事・耐震工事・断熱工事・バリアフリー工事等
- 外回り:外壁塗装・屋根工事・外構エクステリア等
- 水回り:トイレ・キッチン・風呂・洗面所
- 居室:玄関・リビング・廊下・洋室・フローリング・壁紙クロス交換等
それぞれの会社に得意な専門がありますので、希望するリフォームと合っているか確認が必要です。
大小様々なリフォーム会社があり、金額も大きく違ってくることがありますので、複数の会社から見積もりを取り、見積書の内容を把握して適正な価格の会社にお願いすることが大切です。
工務店
工務店は、地域密着型で基本的には新築住宅や増築等の大規模な工事が専門です。そのため、建築に関する知識も経験も豊富で、間取り変更などの構造的な変更が必要な場合にも対応が可能です。
特に新築時に工務店に依頼した場合は、建物の構造を把握しているので、リフォームやリノベーションの場合も安心してお願いできます。
地域密着型・紹介宣伝型のため、広告宣伝費等の販促費は抑えられているので、ハウスメーカーに比べると金額は低めになります。とはいえ、工務店にも得意・不得意な工事がありますので、リフォーム専門会社等にも見積もりを依頼し比較することが大切です。
個人事業者
建設業界は、基本的に小さな下請けや個人事業主の職人の集まりで成り立っています。それぞれの職種が責任を持って作業を行い次工程の業種に品質・工期を守り引き渡すことが責務です。
例えば、小さなリフォームを考えている場合、水回り専門の職人さんに材料を支給して取り付けや調整をお願いし、手間だけの支払いをすることも可能です。洗面台をホームセンターで買ってきて、取り付けだけをお願いする等です。
ただし、よく知っている職人さんにお願いする場合はいいのですが、全くお付き合いのない個人事業主の職人さんに直接仕事を依頼するのは難しいでしょう。
あなたのリフォーム希望に沿える会社を10社程度選択
いよいよ、リフォーム会社選びに入ります。まずは、会社選びの概要から説明をします。
良心的リフォーム会社選びの主な5ステップ
- リフォームの希望を書いた概算見積もり依頼書の作成
- 概算見積もりを先にピックアップした10社に依頼を行う。直接リフォーム会社に伺い、担当者と直接会って打ち合わせを行うのがベスト
- 各業者から提出された概算見積もりをもとに、概算見積もり依頼時の担当者の対応とも含め考慮し、3社に絞る
- 絞られた3社に現地調査を含めた詳細な見積もりを依頼する
- 提出された見積書とプラン提案書の説明をしっかりと聞き、最終的に1社に絞り契約の段階に進む
今回は、10社の概算見積もりを依頼するリフォーム会社の選び方と、10社から出た概算見積もり等から3社に絞るところまでを説明します。
リフォームの希望と概算の予算を伝えて見積もりを依頼することを概算見積書と呼びます。
リフォームは既存の建物に合わせて行う作業です。現地調査や詳しい打ち合わせ・プラン等の作成を行わないと詳細で確定的な見積書の作成をすることができません。
現地調査等を行っても、予想外の問題が発生して追加の費用が発生することも多々あります。
前記のリフォーム業界の分野について参考にしていただき、多くのリフォーム関連業者から10社ほどピックアップしてみましょう。
概算見積りを依頼するリフォーム会社の4つ探し方


「でも、どうやって探して、何を基準にリフォーム会社を選べばいいの?」
って思いますよね。
これから10社の選びのポイントを説明いたします。
今は、情報がたくさんあります。インターネットでの情報はダントツです。しかし、多くの情報の中から選ぶのは、情報が古い場合や誤った情報、誇大な情報等がありますので、注意が必要です。
Googleを使って検索

Googleの検索窓に例えばキッチンのリフォームを考えている場合には、「リフォーム+キッチン+地域名」と入力すると対応するリフォーム会社がずらっと表示されます。
各社のホームページを見ることで、施工事例や会社の特色など多くの情報を得ることができます。
リフォーム一括見積もりサイトの利用

インターネット検索を行うと、検索結果の最初の方にスポンサーと表示され、リフォーム見積もり一括サイトが多く表示されます。
このサイトは、今考えているリフォームの概要等と住所等の連絡先を入力すると、サイトに登録されている優良なリフォーム会社から概算見積もりが5~6社から届く仕組みになっています。
とても便利で、簡単に概算見積もりを取ることが可能ですので、概算見積もりを依頼するには便利です。ただし、注意点もありますので、下記の一括サイトの利用ナビも参考にしてください。
リフォーム雑誌
画面の小さいインターネットを使って業者探しやホームページを見るのはちょっと辛いと思ったら、本屋さんに行ってリフォーム雑誌を探してみましょう。
全国版や住んでいる地域限定のリフォーム雑誌があり、会社の紹介や施工事例が多く掲載されています。
特に雑誌の中でこんなリフォームをやってみたい!というイメージやこのリフォーム会社は話を聞いてみたい!というものがあれば、必ず付箋など貼っておいてください。
雑誌の場合は、編集社が中間に入っているので情報の内容は正確と考えています。
知り合いからの紹介

リフォームの経験のある方やリフォーム会社関係からの紹介を受ける方法もあります。ただし、紹介を受けてしまうと、紹介をしていただいた顔を立てる必要があるなどで断りきれない場合もあるので注意が必要です。
他のリフォーム会社と同じ条件で概算見積もり等を依頼できる場合は問題ないでしょう。
10社を目安にリフォーム会社をリスト化
希望のリフォームに似た工事実績を確認し、施工事例や他社や他支店の転用がないか確認します。
下記の項目を主なチェックポイントとして、気になるリフォーム会社をリスト化してみましょう。
- 口コミや評判
- 資格や加盟団体(建設業許可)
- 施工可能エリア(家の近く)
- 費用(事例参考)
- 会社の実態(店舗はあるか)
ホームページや雑誌等を見ていると、なんとなくこの会社は私のイメージに合いそう、なんとなく好きという感覚が出てくることがあります。そんな感情も大切にしてください。
ステップ2 リスト化した10社のリフォーム会社に概算見積もりを依頼する

忙しい、面倒、そんなに手間をかけなくてもリフォームのプロの会社だからどこに任せても一緒だろう?
って思うかもしれませんが、リフォームは一つとして同じパターンはありません。
リフォーム会社から出る見積もり金額やリフォームプランは各社すべて違います。リフォームを失敗したくない、お金を無駄に使いたくない、あとでトラブルになりたくないと考えるなら、とても大切なステップです。
選んだ10社から概算見積もりを依頼する
概算見積もりをとる目的は、以下の7つを確認するためです。
- 担当者や会社の相性や姿勢を見極める
- 質問に丁寧に答えてくれるか
- 要望に合わせた提案をしてくれるか
- 要望を聞き入れてくれるか
- メリットだけでなくデメリットも説明してくれるか
- 保証やアフターフォロー体制(リフォーム瑕疵(かし)保険の利用ができるか確認)
- 適正な金額を提示してくれるか
概算見積もりをお願いするための資料等
各社に概算見積もりをお願いするためには、見積もり依頼する内容を同じにしておく必要があります。
また理想のリフォームの状態を整理して、はっきりと明確にすることにも役立ちます。下記の資料を作成し、概算見積もりの依頼をしましょう。
- 我が家の図面
- 写真
- 希望・要望をまとめる
- イメージ写真
- 概算の予算
- リフォームの時期
- 概算見積もり提出期限
今後、概算見積もりから最終的な現地調査や見積書の作成を依頼を行う際にも必要になってくるので、今のうちからまとめておきましょう。
いきなり、完全な完璧を求めるのではなく、まずは頭の中を整理するつもりで書き出してみましょう。
我が家の図面
我が家を購入した時や新築で建てた時の設計図があればベストです。
無い場合は、リフォームしたい部屋等を手書きで構いませんので、スケールを使い実測して部屋の大きさや窓・扉などの開口の位置がわかる程度のスケッチ図を作成してみましょう。
写真
リフォームしたい部屋等の状況がわかる写真を撮影します。スマホで気軽に撮影できるので、全体がわかるように多めに撮影をしてください。
希望・要望をまとめる
リフォームを行う目的と理由をしっかりと決めた上で、リフォームを行いたい希望や要望をまとめます。もちろん家族全員の意見を聞いた上で我が家の主人としてしっかりとまとめてみましょう。
イメージの写真
希望・要望を書類でまとめたものと、その内容をイメージがしっかりわかる写真があるとリフォーム会社に思いが伝わりやすいです。
インターネットや雑誌などの施工事例やカタログなどの写真を集めてみましょう。
概算の予算
たくさんの希望や要望があっても、予算を提示しないとリフォーム会社も予算に合った見積もりや提案をすることができません。
無理のない予算の額とリフォーム内容の優先順位を決めることが大切になります。
リフォームの時期
いつまでにリフォーム工事を完了し引き渡しを希望するかを決めておきましょう。
良心的なリフォーム会社はやはり人気が高く、仕事の予定が詰まっており、希望の納期に対抗できませんとお断りされる可能性もあります。
計画から工事完了・引き渡しまで約半年から1年くらいの期間の余裕を持って我が家のリフォームを行いましょう。
概算見積書の提出期限
リフォーム会社も忙しいので、見積書の作成に時間がかかる場合があります。他社との見積書の比較も早々に行いたいために、概算見積書の作成を依頼した際には相当の期間を決めて、提出期限を決めてください。
概算見積もりの依頼の仕方
見積もり依頼するための資料まとめが完了したら、概算見積もり依頼する会社に電話でアポをとってみましょう。
まずは、こちらからリフォーム会社に伺って直接顔を合わせて打ち合わせを行うことが大切です。そうすることで、先に挙げた概算見積もりをとる目的を把握することができます。打ち合わせの際には、話したこと、感じたこと、思ったことなどは必ずメモを残しておいてください。
担当の方との話しやすさや第一印象等の相性は、今後のリフォーム期間からアフターフォローまで含めると長い期間のおつきあいになり、大切な選択基準となります。
概算見積もりを依頼することは、例えると就職活動で書類審査のために出す履歴書を受領するのようなものと少し気楽に考えてみてください。
ステップ3 10社の概算見積書から有望な3社に絞る
10社から提出された概算見積もりをもとに3社に絞っていく手順について説明します。
ただし、ここで注意していただきたいことは、概算見積もりの金額だけで決めないということです。
あくまでも概算金額です。金額だけで決めると、当然に金額の安い業者に目が行ってしまいますが、安易に決定をしないでください。
他社と比べてとてつもなく金額が安い!ここに決めよう!と安易に考えると、契約後にリフォーム工事が進んでいくと追加工事と言って、別途金額を請求される可能性が高くなります。
最初の見積もり時の金額を安くしておき、とにかく契約に結びつけてから、リフォーム工事が始まってから見積もりに入っていない工事については、別途請求をする(これを追加工事と呼びます)ことが起きています。
信頼できるリフォーム会社を選ぶ
結論から申し上げると、信頼できる、相性がいい、長くお付き合いができる良心的なリフォーム会社を選ぶことが重要です。
この時点での3社に絞っていくポイントとしては、概算見積もり金額が極端に安くもなく、高くもなく、先に挙げた5つの目的を比較して、最終的に信頼できる、相性がいい、長くお付き合いができる会社を選ぶことです。
3社に絞った後の対応
無事に3社に絞れた後の対応について説明します。選ばれなかった業者には、なんらかの問題等があったのかもしれませんが、やはり時間を割いて打ち合わせや概算見積もりをしていただいたことに感謝を込めて、お断りの連絡をきっちりとお願いします。
そんなに申し訳ないと考えなくても、見積もり等の対応をしていただいたお礼と、残念ながら今回は他社に決めさせていただきますと簡単に伝えれば構いません。
次の記事では、3社へ正式見積もりの依頼と現地調査の方法についてまとめます。
まとめ
今回は、リフォーム会社の探し方、概算見積書を受領して、さらに有望な3社のリフォーム会社に絞るところまでについて説明しました。
概算見積書のやり取りや、見積書の内容から、信頼できる会社、相性のいい会社、長くお付き合いができる会社ということを重点に置いて最終的に有望な3社のリフォーム会社に絞ることが大切です。
リフォームは大切な我が家を守ることと、大きな費用の出費を伴います。手を抜かず、面倒くさいと思わず、リフォーム会社とのコミュニケーションを大切にして、素敵な我が家にしていきましょう。
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